『Iron Cross(IC)』は、特殊な立ち位置のソフトです。ICは、『Darkest Hour(DH)』や『Arsenal of Democracy(AoD)』のように単体では動作しません。これを踏まえ、非常に重要なポイントを3点、最初に記載しておきましょう。
- ICは単体では動作せず、DH、AoD、あるいは『Doomsday(DD)』を必要とする
- DDの拡張版である『Doomsday Armageddon(DA/DDA)』でも使用できる
- ただし、現状の情報はAoDへの導入方法に限られている(AoDの翻訳状況は当該見出し参照)
- また、2023年12月現在、ICは発売を終了している
上記の注意点を前提に、当記事をご活用ください。
【Iron Cross(IC)】AoD版日本語化の流れ
あらためての確認となりますが、当記事は『Iron Cross(IC)』を各ソフトに導入した状態での日本語化を解説しています。よって、各ソフト単体での日本語化については、サイト内の該当する記事を参考にしてください。
AoD日本語化/インストール手順
AoD版ICの日本語化手順は、下記のプロセスに従って実行します。
- 準備/IC上書き用のAoDゲームフォルダを用意する
- インストール/用意したAoDフォルダに上書きする
- インストール順番例示/AoD1.07→IC本体1.00→ICパッチ1.02
- IC適用済AoD日本語化
- ICゲームフォルダへの日本語ファイル格納
準備/IC上書き用のAoDゲームフォルダを用意する
ICのインストールは、AoDゲームフォルダへの上書きという形で行われます。したがって、もとのAoDはプレイ不可能になるため、日本語化失敗のリスクも考えて「”必ず”バックアップを取りましょう」。
正しい階層のAoDのゲームフォルダが存在していることが、日本語化を始めとしたMOD導入においては重要なため……。
《1》すでにインストールしてあるAoDのゲームフォルダをすべてコピーし、別の場所にペーストする。
《2》別の場所に再度AoDをインストールする。
上記のどちらの方法でも、問題なく本プロセスは達成できます。重要なのは、残しておきたいデータが上書きする事態を防ぐ点にあります。
インストール/用意したAoDフォルダに上書きする
用意した上書き用のAoDゲームフォルダに対し、ICをすべて上書きで適用します。これによって完全にICの仕様になり、AoDに戻すことはできません。上書きしたゲームフォルダにおいては、AoDとしてのゲームプレイは不可能になります。
インストール順番例示/AoD1.07→IC本体1.00→ICパッチ1.02
ICは、あくまで拡張パックの概念に近しい存在です。よって、パッチの適用順もよく考慮しなければ、その機能を損なう可能性が高いと考えられます。
すなわち、適用する本体のAoCを最初にインストールし、次にICをインストールします。ここまで記載してきたとおりの流れですが、この段階を踏まない限りは「AoCはIC化しておらず、したがってICのアップデートパッチが不整合を起こす」と考えられるからです。
よって、本項目の見出しどおり、「AoDをインストール」→「ICをインストール」→「ICの最新版をインストール」という流れによって、不具合の発生リスクを低減させることが可能でしょう。
ただし、この実施報告は「2012年1月」のものであり、2023年現在はAoDのバージョンはさらに先へと進む一方、ICは終売という状況になりました。内在するリスクは、他コンテンツよりも高いといえます。
IC適用済AoD日本語化
インストールが正常に終了する、すなわち「AoDが無事にICになった」時点で、初めて日本語化の前提条件が成立します。ICインストール済みのAoDに対して、日本語化パッチを導入しましょう。
【2023年12月27日転記記事初版お詫び】
当サイトの管理人より、お詫びがあります。
この記事を用意していて申し訳ないのですが、「AoD1.07+IC1.02用」の日本語化ファイル2点について、深刻な問題があります。すなわち……。
- Iron Cross ver.1.02 日本語化ファイル β10
- 私家版IC研究機関日本語化 Ver 0.06
上記ファイルが2011年12月2日および12月3日に公開されていましたが、現在はいずれもリンク切れの状態となっておりました。よって、現時点では当記事は実際に日本語化処理を行うための材料を提供できません。
今後、これらのファイルの発掘やその共有における問題点等がないことが確認された場合、他記事と同様に随時更新してまいります。
ICゲームフォルダへの日本語ファイル格納
前項でもお詫びしましたが、初版作成時点(2023/12/27)ではあくまで情報保管としての機能しか有しておらず、また最新のWindows環境等で正常に起動するかどうかは不透明です。
このICゲームフォルダへの日本語化ファイル格納によって、ようやくここまでの日本語化プロセスは完了する運びとなりますが、ファイルの用意だけでなく「互換性モードの使用」や「仮想環境の構築」など、より多くの手間が掛かる可能性についてご留意ください。
AoD版日本語化ファイル翻訳状況
現況は以下のとおりであると報告されています。
- ユーザーインターフェースに関連するコンフィグ関係については、概ね翻訳が完了している。
- 地名、指揮官名などの固有名詞までは、とても手が回っていない。
- イベント関係も後回しにしている状況である。
DH版・DDA版日本語化ファイルについて
記事制作時点において、日本語化ファイルは存在していません。
Windows8環境におけるAoD版日本語化ファイルの導入例(2013年10月当時)
Windows8(64bit版/AHCIモード)において、転記元ページにはAoD版IC日本語化を試みた方のコメント記録が残されていました。それによれば、以下のような問題とその解決、および「より良い解決法があれば」という前提での意見募集が成されていました。
以下、可読性や当メディアの表示形態を重視し、箇条書きにて整理を実施しております。「Redmine」へのバグ報告チケット切りを思い出しながら記述しましたが、問題の理解において齟齬があると考えられる場合、ご指摘いただければ幸いです。
情報元ページ:IC/IC日本語化 コメント欄 – HoI2MODWiki
- 【主題】ICインストール後、AoD実行(exe)ファイルへの日本語化パッチ適用時に問題発生/li>
- 【状況】「Europa Engine Patcher 0.45」(以下パッチャー)の使用によって生成された日本語化版AoD実行ファイルの保管
- 【問題】「例外エラー」を知らせるメッセージウィンドウが表示される
- 【暫定解決】互換性モードでWindows7環境によって同パッチャーを起動し、同様のタスクを実行したところ、「例外エラー」表示を回避できた
- 【付帯情報】同パッチャー実行前、すなわちICインストール直前のAoDの状況。AoD用パッチは1.07まですべて適用済。ICインストール直後に、IC用パッチ1.02を適用(当記事で紹介したおそらく最も問題ないであろう順序)